“Movement”の出発点

※再掲載記事

現在、様々なトレーニング理論が開発研究されていますが、多くの注目が集めているコーチがいます

「Ido portal (イド・ポータル)」

Ido(イド)は”moaement-culture”を推進する世界有数の「ムーヴメントコーチ」で、
元格闘家・イスラエルの元軍人という経歴を持ちます

ブラジル伝統の舞踊武術・カポエイラから”Movement(動き)”の重要性に気づいた彼は、
各分野のプロフェッショナルに教えを学ぶため、何年もかけて世界中を渡り歩きます

その中でスポーツ・格闘技・ダンスなど様々な競技のアスリートやパフォーマーと、その技能や知識を交換しあってトレーニング理論を体系づけました

古武道やヨガなど伝統的な武術にある考えをフィーチャーしつつも、
近代的な栄養学や解剖学、生理学、スポーツ心理学などからもアプローチした研究で、
あらゆる角度から考えられた彼の”動きの哲学”は大人気となり、世界中を飛び回って指導するコーチになりました

そんな彼が提唱する動きの哲学・ムーヴメント理論を完全無欠なフィジカルを育てるために考えてみたいと思います

Ido portal Movementの考え方3つ


「柔軟で強靭なフィジカル・対応力・洞察力・反応速度・バランス感覚など人間の本質的な能力を鍛えることが、自分の世界を広げる入り口となり出発点(portal)である」

① あらゆる人間の動作(Human pattern)を造る

立ち上がる・持ち上げる・走る・跳ぶ、など基本的な動作に加えて、
体勢を自由に変化させれて、どの角度や方向にでも動き、力を発揮するなど、
人がする運動動作すべてを可能にする身体のムーヴメントを造る

② 反応への反射(Reaction)を高める

脳から身体へ送られる指令にフレキシブルに反応できる四肢の動きや、
動体視力から反射的にフィジカルを操れるリアクション能力を高める

動体視力を鍛えるビジョントレーニング

③ 何事にも対応できる柔軟な動きを磨く

上記2つの能力をまとめ上げて、相手の動きや、物体に対する自身のバランス感覚や動きの感覚を磨く

身体能力を機能的にするファンクショナルトレーニング
動物の形や動作を取り入れたZUUトレーニング
など現在のスポーツトレーニングは、身体をより効率的に動かすためのものへと変化しつつあります
それでも筋肉を強く大きく逞しくするというウェイトトレーニングを信仰する風潮があるなかで、ここまで異端な理論をもつコーチは稀少かもしれません

しかしこれらは、あなたがスポーツや肉体改造、ランニングをおこなう前に、こういった本質的な能力を開発するトレーニングにまずは取り組んでおくべきことです

総合格闘技への応用

Ido portalは、その哲学を総合格闘技(MMA)のトレーニングに応用して、業界の新常識を作りつつあります

「総合格闘技は動き、強度と知性が衝突する競技だ
適切な場所への適切なコンタクトは、必ずしも非常に強力でなくてもいい
弱い強度でありながらも破壊的な効果をもたらすことができるからだ」

この教えを忠実に実行した選手が、UFCのスーパースター・総合格闘家コナー・マクレガーです

コナー・マクレガー(Conor McGregor)


・通称”Notorious (悪名高い)”
・アイルランド出身の総合格闘家
・元ボクシングユース北欧王者
・第2代UFC世界フェザー級王者
・第9代UFC世界ライト級王座

・2013/2015年アイルランドGoogle検索ランキング「最も検索されたアスリート」
・2017年にESPNの「世界で最も有名なアスリート100人『25位』」
・2017年に3400万ドル(約37億円)を稼ぎForbesの「スポーツ選手長者番付『24位』」

この総合格闘技界の最重要人物は、世界タイトル戦(後述)の前からIdo portalとコンビを結成してムーヴメントやフィジカルの開発を実践しました

そしてIdo portalの哲学が見事にはまったのが、VSジョゼ・アルドとの一戦

この試合は絶対王者アルドが有利での大激戦が予想されていましたが、
結果はマクレガーの瞬殺KO勝ち

 

「精度がパワーを上回り、タイミングがスピードを凌駕したんだ」

しなやかな動き、対応力、反応、反射、すべてが噛み合ったことで生まれたこの衝撃シーンは彼の名前を一気にスターダムへと押し上げました


マクレガーはインタビューで自身のトレーニングを象徴するように、こう語っています

「総合格闘技はウェイトトレーニングとスパーリングに重点を置きすぎていると感じていた
俺はそうしたトレーニングには関心がなかったんだ
身体を左右に動かすのは脳なんだから、そんなトレーニングをしなければいけないって感じたんだ
身体を自分の思い通りに、バランスよく、より柔軟に動くこと、これが格闘技の基本だ
人間のあらゆる身体の動きをマスターすることを心掛けてきた
1つのスタイルのトレーニングに固執することなく、あらゆる面からのトレーニングを行うべきだと思う」

そしてIdo portalもまたマクレガーについて、こう評価しています

「彼はリズムとアングル、流動的な動きをケージに持ち込んだ
これらは型破りなもので、それによって異端なスタイルを創りだし、
攻撃が届かないはずのところにも届き、
そして予測不能な場所にテレポートするような動きも可能にしたんだ
多くの人々は彼の派手なノックアウトを賞賛しますが、隠れている大事な部分を見逃しています
その見えないスキルのおかげで彼はよりパワフルで強力になったのだと私は考えています」

このコンビは、2017年8月にボクシング界のレジェンドであるフロイド・メイウェザーとのビッグマッチに挑みます

Ido portalから学ぶトレーニングの基本

世界を回り、組み立てられたIdo portalの理論は格闘家をはじめ、アスリートや各国のフィットネス愛好家が支持して「Movement Camp」と題されたワークショップは満員御礼となっています

そんな多くの人達から認められているムーヴメントから導かれるトレーニング学とは

人間のあらゆる動作をカバーする

筋肉は身体を正しく動かすためにあります
そして筋肉は身体がその動きに対応するために鍛えられるものです

ウェイトトレーニングだけで、いくら大きく逞しい筋肉を沢山つけたところで、それをコントロールして自分を動かせれないのなら、意味がありません

自分の体重を支えながら、重心をコントロールするように、あらゆる角度に動いていくことをプラスする事が、自然な筋肉をつける手掛かりになります

そして脳と身体をつなげて反応・反射させる能力を高めていくことで、球技などの対象物への動きや、複合的な動きができるようになります

こういったトレーニングの考えを、すべてのスポーツやフィットネスを始める前に、基礎として身体に定着させておきましょう

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