身体を回復させる栄養を考える

※再掲載記事

運動後の疲労の原因は乳酸によるものとされていましたが、近年の研究によって疲労物質は乳酸ではなくFF(Fatigue Factor)というタンパク質であるということが注目されました

FFの主な生成要素はやはり「活性酸素」とされています

しかし人体は不思議なもので、FFが増加すると今度は体内で同時にFR(Fatigue Recover)というタンパク質が生成されます
これにより活性酸素とFFがもたらした疲労の改善をしてくれます

FRはFFと同様に運動から生成されるので、激しいトレーニングの後は、クールダウンとして適度な運動をすることが肝心です

それと同時にFR産成を大きく補助してくれる栄養素を摂取することが、身体を回復させる鍵となります

身体を修復して強く育てるアミノ酸

身体に不可欠なアミノ酸は20種類も存在して、そのうち9種類は体内で産成されないため食事やサプリから摂取しなければならない「必須アミノ酸」になります

バリン・ロイシン・イソロイシン・リジン・メチオニン・フェニールアラニン・スレオニン・ヒスチジン・トリプトファン

特にBCAAと約される「バリン・ロイシン・イソロイシン」は肉体疲労の回復効果と筋肉発達に大きく影響してくれます

肉類やホエイプロテインに代表される「動物性タンパク質」は基本的には必須アミノ酸9種を含んでおり、体内への吸収率もほぼ100%なのでアミノ酸を摂取するためには是非とも肉食となって欲しいものです

玄米やソイプロテインに代表される植物性タンパク質の中には必須アミノ酸が欠けている事もあり、その場合アミノ酸の効果は低下してしまいます
(体内への吸収率も動物性よりも低い)

しかし、動物性の食品を一切食べないビーガンの人でも植物性タンパク質からしっかりと疲労回復に筋力発達を果たしているので、問題はバランスと摂取方法や頻度かと思われます
それに大豆由来の発酵食品は抗酸化作用も高いです

※ちなみに私も乳製品アレルギーのためプロテインは水で飲める植物性のものを愛用しています

食品に含まれるアミノ酸の充実度を数値化した「アミノ酸スコア」では、

牛肉ロース・新鮮な生アジ・鶏卵・牛乳・納豆が100を叩き出しています

さらに鶏卵や鶏胸肉には、疲労回復効果のあるアミノ酸・イミダゾールペプチドが多く含まれています

活性酸素から守る抗酸化作用をもつ栄養素

ビタミンB1

細胞を修復したり、糖質のエネルギー変換効率を高めます
ビタミンB群は相互作用により働くので、特にB1・B2・B6は同等に摂取することが大切です
さらにネギやニンニクなどに多く含まれ、抗酸化作用も持つアリシンや、エネルギー代謝の中心となるクエン酸を同時に摂取すると疲労回復効果が高めます
ビタミンB群に属するビオチンもまた不足すると疲労が増大します

→豚肉/大豆

ビタミンC

鉄分の吸収率を上げる役割ももちます
免疫力や、ストレスへの抵抗力を高めてくれる作用も
水溶性ビタミンなので、熱に弱いため新鮮なうちに加熱処理せず摂取しましょう

→緑黄色野菜

ビタミンE

強力な抗酸化作用をもつ
しかし身体に残りやすい脂溶性なので、過剰摂取厳禁で、サプリで摂取する場合は食事と共にしましょう

→ナッツ類/大豆/緑黄色野菜/ウナギ

β-カロテン

強い抗酸化作用をもち、体内でビタミンAに変換されます

→紫蘇/人参/ホウレン草/ニラ/春菊

プロアントシアニジン

非常に高い抗酸化作用をもつポリフェノール

→ブルーベリー/クランベリー/赤ワイン

エネルギー代謝を高める栄養素

亜鉛

ビタミンAの代謝促進や白血球の働きを助ける役割も持ちます

→牡蠣/レバー/アーモンド

必須ミネラルの一種でヘム鉄と非ヘム鉄に分けられ、酸素を全身に供給するためのエネルギー代謝サイクルで必要とされ、回復を促進します

ハードトレーニングによる過負荷で赤血球が破壊されるために起こる鉄不足は、同時にエネルギーの供給を妨げ、酸素不足による倦怠感や易疲労感、筋力低下の原因にもなります

ヘム鉄→牛肉/レバー/マグロ/カツオ/ウナギ

非ヘム鉄→ホウレン草/納豆

糖質(炭水化物)

しっかり運動する、もしくは頭を使うのであればエネルギー源としてブドウ糖を補給することで、よりエネルギーの産生をはかれてスタミナの増加につながります

→玄米/バナナ

 

基本的にトレーニングは身体を傷つける行為です
その傷つけた身体がしっかりと回復することにより前よりも逞しい身体が手にはいるのです

漫画にあるような無茶苦茶な負荷をかけ続ける非科学的なトレーニングは時に効果を出すことはあれど、身体を壊すか逆に弱めてしまうケースのほうがはるかに多い

多くのアスリートは休息の取り方を大事にします
休むのも仕事の内で、日に数時間の集中したハードトレーニングの後は、今度は積極的に休んで身体を養い、力を蓄え、翌日のパフォーマンスの底上げを考えるのです

なので身体はトレーニングとリカバリーの両輪が上手く働くことで育っていきます
さらにその両輪が高回転で回ればそれだけ効率的かつ他よりも速く強く動くことが可能になります

リカバリーに必要なのは大きく分けて「栄養摂取・睡眠・整体」

質の高い睡眠は回復効果が高く、寝ている間に脳は記憶を整理して脳疲労を軽減させます
さらに睡眠中に成長ホルモンが分泌され身体を再構築してくれます

整体も別にマッサージを受けるというわけではなく、その日に酷使した部分のストレッチや筋膜リリースで自身の縮んだ筋肉や筋膜を正しい形へと整えて、筋疲労を柔らげ、血液と神経の流れを良くしておくことで回復を促せます

そして、健康的な体型を維持する、身体を引き締めてスリムアップする、筋骨隆々に大きくバルクアップする、どの目的に対しても必要不可欠なのが「栄養摂取」になります

ジムなどでハードトレーニングをした場合、肉体疲労により身体は生命を維持するように緊急モードに切り替わります

傷んだ筋肉を回復させるために糖質をはじめビタミン・ミネラルは一気に消費され、脳機能の低下や急激な眠気や飢餓感をもよおします

ダイエットにカロリーは敵かのように思われますが、カロリーが足りないと身体は深刻な枯渇状態となり身体機能が落ち、病的な痩せ方になってしまいます

アメリカの健康医療を推進する数々のウェルネスセンターが栄養士を雇用して「Nutrition(栄養学)」専門の部門を設立して利用者の身体にあった食事プランをパーソナルにアドバイスするほどです

そんなアメリカは食事から摂りづらい栄養素をサプリメントから供給するサプリ文化が根付いています

人によっては10種類以上のサプリを1回で摂っていたりもします

正直、私は食材から摂取する栄養レベルには劣ることや、粗悪なサプリメントの存在から、あまりサプリは推奨していませんが、
食材をたくさん摂取できる体育会系男子ではない人、特に高齢者ともなれば1度の食事で必須栄養素をバランス良く摂取するのは難しいかもしれません

できるだけ加工のされていないプロテインやサプリメントに頼るのならこれもやむなしかもしれません

それも含めて身体を回復させる栄養の摂り方は健康に生きていきたいなら絶対に考えていかねばならない分野といえるでしょう

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